マンションの売却を考えて、不動産会社に連絡する前に、各種書類を用意しておきましょう。あらかじめ用意をしておけば、不動産会社からの質問に、すぐ答えることできます。
また、円滑に売却をすすめるためにも、“いつまでに売りたい”などの目的を決めたり、家族と話し合ったりマして確認しておくべきこともたくさんあります。
この記事では、マンションの売却で不動産会社に連絡するまえに、用意しておくものと、確認すべきことを解説しています。
トラブルを回避スムーズにマンション売却の依頼が行えるように、ぜひ参考にしてください。
マンションの売却を検討しはじめたら確認しておくこと
マンションの売却には、重要書類があるか、また売却の目標から始まり、確認すべきことが多々あります。家族のライフスタイルにも大きな影響をもたらします。
トラブルを回避したり、見通しもってスムーズに売却活動したりできるように、確認すべき点を以下にまとめました。具体的には、マンションの売却を検討しはじめ、不動産会社に連絡する前に確認しておきたい事項です!
No. | 確認しておくもの |
---|---|
1 | いつまでに・いくらで売却をしたいのか決めておく |
2 | ローン金額を確認する |
3 | 家族や親戚と話し合い意思統一を図る |
4 | 固定資産税納税通知書があるか |
5 | 登記済権利証または登記識別情報があるか |
6 | マンションの管理規約および使用細則があるか |
7 | マンションの管理費、修繕積立金、管理組合費、町内会費などが分かる書類があるか |
詳しい内容を下記で解説していきます。
①いつまでに・いくらで売却をしたいのか決めておく
売却期間には、売り出しから~成約まで「3ヵ月が重要」というひとつの目安があります。ただ、同一マンションでも階数や間取り、タイミングなどが異なるため同じ取引はありません。
そのため自分が、マンションをいくらで売りたいのか・いつまでに売りたい(売らなければいけない)のか、希望を明確にしておきましょう。
たとえば、転勤や住み替えなどの理由でマンションを少しでも早く売りたい、もしくは、時間がかかってもなるべく希望価格売却したいのかによって、価格設定や売り出し方がかわってきます。
査定や売却は、自分の希望通りにはいかないこともありますが、不動産会社と方針のすり合わせのためにも、具体的なイメージをつかんでおくことが重要です。
売却の最短期間や、早く売却するためにやるべきことは、以下の記事で詳しく解説しています。
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②ローン金額を確認をする
ローンの残債がある場合は、金額を確認しておきましょう。
ローンの残高が残っていると、「抵当権」が抹消できません。抵当権は、マンションを担保にお金を借りているということです。
そのため、抹消権がついたままだと、買い手が基本的に見つかりません。売却価格でローンが完済できるかを、シュミレーションをしておく必要があります。
また、マンションを売却して、新しく家を購入する場合は、ローンの残高を考慮して、住み替えをする物件を購入するようにしましょう。
もしマンションの売却価格が、ローン残高より安かったときは貯金から支払うことができるのか、その場合はいくらまで支払えるかなどの予測をたてておくと安心ですね。
抵当権の抹消手続きについては、以下の記事で詳しく解説しています。
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③家族や親族と話し合い意思統一を図る
住環境が変わるということは、少なからずストレスになります。毎日の習慣である通勤の経路や、通学先が変わるときは、早めに知っておいた方が心の準備ができます。
「なぜマンションを売るのか」「マンションを売ってどうするのか」などマンションを売却する理由や、目的を家族で話し合っておきましょう。
また家族だけではなく、親族にも売却することを伝えておいて、親族同士のトラブルを回避できるようにしましょう。
親族の反対などのトラブルがあり、売却を断念することになったというケースはよくあります。買主と売買契約を締結したあとにキャンセルをすると、違約金が発生します。
このようなトラブルを避けるためにも、家族や親族に了承を得て、売却手続きをすすめていきましょう。
④固定資産税納税通知書があるか
固定資産税通知書は、自治体によって異なりますが、毎年4月~5月に自宅に送付されます。
買主は固定資産税にいくら必要なのか知りたいため、固定資産税の金額も明示してあげるようにしましょう。
情報の開示が多ければ多いほど、買主から信頼がえられますので、あらかじめ用意しておきましょう。
⑤登記済権利証または登記識別情報があるか
マンション売却で絶対必要な書類が、「登記済権利証」および「登記識別情報」です。登記済権利証と登記識別情報は、マンションの所有者であるか証明するために必要です。
平成17年以前・・・登記済権利書(紙の権利書)
平成17年以降・・・登記識別情報(青いシールが貼られた通知書)
登記済権利証もしくは登記識別情報が自宅にあるか、確認しておきましょう。
⑥マンションの管理規約および使用細則があるか
楽器の使用や、ペットの飼育ができるか、自転車やバイク置き場があるかなどの、マンション内で決められたルールは、購入希望者にとって重要事項です。
「お隣のおうちではピアノを弾いていたから、うちのマンションは楽器が使用できる」と思っていたら、本当はマンションのルールでは、禁止されていた、といったような実際の管理規約や使用細則を知らずに、間違った認識をしていることもあります。
後々のトラブルとならないように、マンションの管理規約および使用細則を確認し、提出できるように準備しておきましょう。
⑦マンションの管理費、修繕積立金、管理組合費、町内会費などがわかる書類があるか
マンションを購入したあとの維持費用がいくらかかるのかを、購入希望者が把握できるように、マンションの管理費、修繕積立金、管理組合費、町内会費が記載されている書類を提出する必要があります。
より詳しい維持にかかるコストを明示した方が、購入希望者からの信頼性が高くなります。不動産会社に仲介を正式に依頼するときに提出できるように、事前に用意しておきましょう。
不動産会社に連絡する前に用意いておいたほうが良いもの
マンション売却で不動産会社に連絡をする際に、用意しておくと良いものを以下にまとめました。不動産会社にマンションについてのヒアリングがあっても、慌てずに落ち着いて答えることがでます。
No. | 用意するもの |
---|---|
1 | 売買契約書および重要事項説明書 |
2 | ローン残高証明書もしくはローン返済予定表 |
3 | パンフレットや広告資料 |
4 | リフォームの資料 |
詳しい内容を下記で解説していきます。
①売買契約書および重要事項説明書
売却の相談をする際に、不動会社から購入金額や、部屋の面積、間取り、構造などを詳しく聞かれます。売買契約書および重要事項説明書があれば、スムーズに質問に返答することができます。
②ローン残高証明書もしくはローン返済予定表
マンションを売却して、新しく家を購入することを検討している場合は、ローンの残高がいくらあるのかを考慮して、売却をすすめていく必要があります。ローンの残債がわかるように、ローン残高証明書もしくはローン返済予定表を用意しておきましょう。
繰り上げ返済をしている場合は、記載されている金額が異なるため、ローン返済予表の方が良いです。
ローン残高証明書・ローン返済予定表は金融機関から自宅へ送付されています。下記に、送付される時期をまとめました。
ローン残高証明書やローン返済予定表を紛失した場合は、借入先の金融機関に問い合わせて、再発行をしてもらいましょう。※ローン残高証明書、ローン返済予定表ともに、再発行は無料です。
ローン残高証明書が送付される時期 |
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借入日から2年目以降 … 10月頃 |
借入日から1年目 … 翌年の1月頃 |
ローン返済予定表が送付される時期 |
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金利変更があったとき |
繰り上げ返済を行ったとき |
※詳細は金融機関により異なります。
③パンフレットおよび広告資料
マンションのパンフレットや広告資料は、プロが作成しているため、マンションの魅力やメリットがわかりやすく記載されています。
ほかにも駅・スーパー・病院・小学校など周辺の情報や、各施設へのアクセスにかかる時間などもわかるため、査定の際の参考資料となります。また、不動産会社から、マンションについての質問にもすぐ答えることができます。
パンフレットや広告資料を紛失してしまったときは、購入した不動産会社にコピーをもらえないか問い合わせてみてください。
④リフォームの資料
リフォームを行っている場合、査定額が高くなる可能性があります。リフォームを実施しているのであれば、リフォームに関する資料を、不動産会社に渡せるように用意しておきましょう。
まとめ
最後に、マンション売却で不動産会社に連絡をする前に、確認しておくものと用意しておくものをまとめました。
【確認すること】
- いつまでに・いくらで売却をしたいのか決めておく
- ローン金額を確認する
- 家族や親戚と話し合い意思統一を図る
- 固定資産税納税通知書があるか
- 登記済権利証または登記識別情報があるか
- マンションの管理規約および使用細則があるか
- マンションの管理費、修繕積立金、管理組合費、町内会費などがわかる書類があるか
【用意するもの】
- 売買契約書および重要事項説明書
- ローン残高証明書もしくはローン返済予定表
- パンフレットや広告資料
- リフォームの資料
上記の項目のものを確認&用意をして、不動産会社に連絡をしましょう。
以上、マンションを売却する前に確認するものと用意するものの解説でした。